業務効率化

CRM効率化大全!【AIを使ってカンタンに業務効率化!】

CRM効率化大全!【AIを使ってカンタンに業務効率化!】

10年選手の事務スタッフがお届けする「効率化×価値向上」シリーズ。

今回のテーマは、じわじわ効いてくるけど、つい後回しにされがちな「顧客データベース(CRM)」の管理と更新。

AIや自動化の波に押されつつある事務職。でも実は、情報整理の要である「顧客データ管理」は、私たちの価値を再定義できる大チャンスなんです。

 

1.顧客データベース(CRM)とは

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顧客情報の”散らかり”を卒業する、「CRM導入」

事務職として長年働いてきた方なら、一度はこう思ったことがあるはず。

 「この顧客情報、どこにあるんだっけ?」

 営業から「前回の契約内容、すぐ出せる?」と聞かれ、あちこちのファイルやメールを探し回る…そんな経験、ありますよね。

顧客データベースとは、取引先や見込み顧客に関する情報を一元管理する仕組みのことです。名前や連絡先だけでなく、過去のやり取りや契約履歴、さらには商談で得た“ちょっとした雑談メモ”まで、まとめて蓄積・整理しておくことで、会社全体で“顧客理解”ができるようになります。

ここにCRM(Customer Relationship Management)という考え方を取り入れると、単なる「顧客台帳」が「営業・カスタマーサポート・マーケティングが連携して使える強力な武器」に変わります。

Excelやスプレッドシートだけで対応している会社も少なくありませんが、データが散らかってしまい、「活用できない名簿」に陥っているケースも多いのが実情です。

CRMとの違いと強み

CRM(Customer Relationship Management)は、単なる「顧客台帳」ではありません。
営業・カスタマーサポート・マーケティングなど複数部門と連携して、顧客とより良い関係を築くための仕組みです。

管理方法特徴限界
Excel手軽、自由度高い情報の分散・属人化
CRM一元管理、自動化、可視化導入設計が必要

「CRMを使う=情報資産の活用力が上がる」というのが、今の時代のスタンダードです。

この整備することで、「誰に・いつ・何を」届けるかの判断が早くなり、営業チャンスを逃さない体制ができます

過去の対応履歴や契約傾向をもとに、適切なタイミングで提案を行えば、成約率の向上やアップセルにもつながります

つまり、顧客情報の精度は、会社の売上を支える“見えないエンジン”となります。

 

2.CRMの基本構成と記載・実施項目

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情報の「モレ・ダブり・バラつき」を防ぐために、次の内容をまとめておくことが大切です。

主な登録項目(CRM上)

基本情報補足情報(マーケ活用)
会社名・担当者名SNSアカウント、趣味・関心
連絡先(TEL・MAIL)訪問可否、営業タイミング
取引履歴決裁者情報、競合状況
対応履歴(電話・訪問など)キャンペーン参加歴

CRMで管理する情報は、実はシンプルかつ奥が深いです。

会社名や担当者名といった基本情報のほかに、「誰が対応してきたか」「いつ・どんな対応をしたか」「過去のクレームやトラブル履歴はあるか」など、いわば“人間関係の履歴”も重要な要素となります。

とくにありがちなのが、「(株)A」と「株式会社A」が別々に登録されてしまう“表記ゆれ”や、「A商事」と「エー商事」が別顧客として扱われる“重複問題”。

これが起きると、せっかくのデータがバラバラに散らばり、分析も営業アプローチも非効率になります。

よくあるミスとその防止策

ミス原因防止策
表記揺れ(例:「(株)A」 vs「株式会社A」)手入力プルダウン・正規化機能を活用
情報の重複複数部署で個別登録CRMの重複アラート機能を活用
退職者情報の放置定期更新していないクォータごとの棚卸しをルール化
誰でも編集できる権限未設定ロールベースの編集権限を設定

さらに、担当者が異動・退職しているにもかかわらず情報がそのまま残っていたり、誰がいつ更新したのかが不明な状態だったりすると、いざというときに「使えないデータベース」になってしまいます。

こうしたミスを防ぐためには、「登録ルールをしっかり整える」「更新の責任者を明確にする」「入力補助機能やタグ機能を活用する」といった小さな工夫の積み重ねが必要です。

 

3.通常業務フローとその負荷

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CRMを使っても、最初は「整理」で時間がかかってしまう…

CRMを導入すると、「入力や更新作業は減るんでしょ?」と思われがちですが、実は最初の段階では“整理とルール整備”に時間がかかります。

名刺やメール署名から自動取り込みができるようになっても、表記ゆれやデータの重複を修正したり、誰がどのデータを管理するのかを決めたりと、最初の「土台づくり」がとても大切です。

日々の業務では、新しい顧客の情報を入力するだけでなく、過去の情報をアップデートしたり、営業活動の履歴を記録したりといった“地味だけど重要”な作業がたくさんあります。

例えば「○○さんは1年前にお断りされた案件がある」といった履歴が見えるだけで、次の提案内容を変える判断材料になります。情報の正確さが、営業活動の成功率を左右する時代です。

 

4.CRMの管理・保存・運用上の注意点

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CRMは「導入して終わり」ではなく「育てる」もの。

CRMは、一度導入したらずっと便利なまま使える…という魔法の道具ではありません。
「使いこなせるかどうか」は、運用ルールと社内体制にかかっています。

入力ルールを定めず、誰でも好きなようにデータを追加してしまうと、また表記ゆれや誤入力が増えてしまいます。

また、情報の更新が誰の仕事か決まっていないと、データが古くなる一方です。
そのため、月1回の棚卸しや、担当者によるチェック体制の整備が求められます。

さらに、顧客情報は「個人情報」として扱われることも多いため、セキュリティ面にも十分な配慮が必要です。

閲覧や編集の制限を設けることで、情報漏洩リスクを抑え、より安心してCRMを運用することができます。

 

5.どこがAIに?“全部やる”から“うまく分ける”へ。

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CRMとAIの連携でできることは増えています。

たとえば名刺をスマホでスキャンするだけで、自動で連絡先や会社名を取り込み、CRMに反映される。

メール署名を読み取って、担当者情報が自動登録される。

長期間更新がない顧客に対しては、「そろそろフォローしたほうがいいかも」とリマインドが飛んでくる。

でも、だからといって「人の出番がなくなる」わけではありません。

AIは「登録されている情報」しか扱えませんが、事務職は「空気を読む」「表に出ない情報を拾う」力があります。

たとえばCRMとの連携では、以下のような作業をAIがサポートできます。

  • 名刺をスマホでスキャン → 自動で氏名・会社名・連絡先を抽出しCRMに登録
  • メールの署名情報 → 自動でCRMに追加し、既存データとの照合も実施
  • 長期間更新されていない顧客 → 自動で「再接触アラート」を送信
  • 入力された社名のゆれ(例:「(株)ABC」 vs 「株式会社ABC」) → 自動で統一候補を提示
  • 類似情報の重複登録 → 自動検出し、統合候補として提案

こうした“単純だけど手間がかかる作業”は、AIに任せてしまえばOK。
人がやるべきなのは、そこから先の「判断」と「工夫」です。

ときには、「あの会社、社内の雰囲気が変わった気がするな」という勘が、大きなチャンスにつながることもあります。

 

6.CRMの業務効率化とオートメーションの具体策

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「入力作業」から「情報戦略」へ。

CRMとAIを組み合わせると、「これまで手間だった作業」が大幅に減ります。
手入力していた名刺情報は自動で取り込まれ、商談履歴も自動記録され、次に提案すべき相手をAIがピックアップしてくれる。

その結果、事務職の役割は「入力する人」から「情報を動かす人」にシフトしていきます。
同じデータベースを見ても、「ただ眺める人」と「次の一手を考える人」では価値がまったく違います。

業務効率化のゴールは、時間を減らすことではなく、“その時間で何を生み出すか”です。
CRMは、そのための大きな支えになります。

売上や提案力の変化も

CRMの整備によって、「売上に直結する情報」が明確になります。

どの顧客が高単価なのか、どのタイミングで再提案すれば契約につながるのか——勘ではなく“データ”で動ける営業ができるようになるのです

事務職が情報の質を高めることで、営業の成果も変わり、結果的に業績も向上していく。
まさに「裏方から売上に貢献する仕事」だと言えます。

Before / After:CRM導入による“売上と提案力”の変化

観点Before(Excel中心)After(CRM+AI)
顧客の情報把握担当者の記憶頼み。引き継ぎが困難過去の対応・契約履歴を即座に確認
提案のタイミング勘や経験値に依存接触履歴や商談フェーズからAIが提示
営業リスト作成手作業。条件ミスが発生しやすいタグ・フィルタで即抽出&漏れなし
成約率提案ミスや重複対応でロス発生顧客ごとに最適なアプローチで向上
売上機会の創出既存顧客のフォロー漏れが多い定期リマインドで再提案を自動促進

 

7. 小さく始める導入ステップ

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CRMは「小さく始めて、大きく育てる」が基本。

いきなり高額なツールを導入して、全社で一斉に切り替えるのは、正直ハードルが高いですよね。
だからこそ、「まずは無料ツールや小規模な部署での試験導入」からスタートするのがオススメです。

例えば、

  • 営業部門だけにCRMを試験導入し、データの入力ルールや運用フローを試してみる
  • 慣れてきたら、他の部署と連携していく段階へ
  • そして、必要に応じてAI機能や外部ツールとの連携を強化していく

正直、CRM導入は“始める”よりも“続ける”ことの方が難しいです。
だからこそ、小さく確実にスタートし、社内で「便利だね」と実感してもらえる導入プロセスを意識しましょう。

 

まとめ

今回は、実例からCRMの管理方法から効率化についてまで紹介しました。

CRMの効率化を行うことで、売り上げや利益が大きく上がる可能性があります。

バックオフィスとして売り上げに貢献しやすい部分でもありますので、ぜひチェックして、よりよくCRMを使っていってくださいね。


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